借り換え

残高2000万円の借り換え効果:期間を変えると総額はどう動く?

残高2,000万円・残り25年のローンを低い金利に借り換えるとき、期間を25年のままにするか、22年・20年・18年に短くするかで月々と総額がどう変わるかを諸費用込みで計算します。

この記事のポイント

  • 残高2,000万円・残り25年・1.4%→0.9%(諸費用55万円)なら、同じ期間で月4,578円減・総額823,529円減
  • 期間を22年に短くすると月々は4,483円増えるが、総額は1,112,523円減る
  • 期間を変えた分の効果は、金利を下げなくても繰上返済などで得られる種類の効果
  • 借り換え先どうしは、まず同じ残り期間の結果で比べるのが公平

同じ期間なら月4,578円減、短くすれば総額はさらに減る

残高2,000万円の借り換えでは、金利差がそれほど大きくなくても諸費用を上回る効果が出やすくなります。そのうえで考えたいのが、借り換え後の返済期間をどうするかです。

計算例として、残高2,000万円・残り25年・年1.4%のローンを年0.9%(いずれも仮定)に借り換え、諸費用を55万円とします。残り期間を25年のままにすると、毎月の返済額は79,051円から74,473円へ4,578円下がり、諸費用を含めた総額は823,529円減ります。期間を22年に短くすると毎月の返済額は4,483円増えますが、総額は1,112,523円減ります。金利が下がった分を「月々の軽減」に使うか「完済を早める」ことに使うかで、結果の見え方が大きく変わります。

借り換え後の期間別の比較表

残高2,000万円・残り25年・年1.4%→年0.9%、諸費用55万円
借り換え後の期間毎月の返済額月々の差借り換え後の利息総額の差(費用込み)
25年(同じ)74,473円−4,578円2,341,594円−823,529円
22年83,534円+4,483円2,052,600円−1,112,523円
20年91,090円+12,039円1,861,304円−1,303,819円
18年100,330円+21,279円1,671,081円−1,494,042円

今のローンをそのまま続けた場合のこれからの利息は3,715,123円です。借り換え後の期間を短くするほど利息は減りますが、毎月の返済額は増えます。どの期間を選ぶかは、総額の減り方と、毎月払える額の両方で決めることになります。

2,000万円・1.4%→0.9%、期間25年のまま(諸費用55万円)
  1. 今のローンを継続2,372万円
  2. 借り換え(諸費用込み)2,289万円

元利均等・毎月返済で本サイトの計算式により算出(金利は計算例で、市場金利や予測ではありません)。

グラフの数値を表で見る
2,000万円・1.4%→0.9%、期間25年のまま(諸費用55万円)
毎月の返済額支払総額
今のローンを継続79,051円23,715,123円
借り換え(諸費用込み)74,473円22,891,594円
2,000万円・1.4%→0.9%、期間22年に短縮(諸費用55万円)
  1. 今のローンを継続2,372万円
  2. 借り換え(諸費用込み)2,260万円

元利均等・毎月返済で本サイトの計算式により算出(金利は計算例で、市場金利や予測ではありません)。

グラフの数値を表で見る
2,000万円・1.4%→0.9%、期間22年に短縮(諸費用55万円)
毎月の返済額支払総額
今のローンを継続79,051円23,715,123円
借り換え(諸費用込み)83,534円22,602,600円

期間を短くする借り換えの意味

期間を短くする借り換えは、金利の低下と完済の前倒しを同時に行うものです。総額の差が大きく見えるのは、金利の効果に加えて「早く返すことで利息を払う期間が短くなる」効果が加わっているためです。表の22年の例では、毎月の返済額は今より4,483円増えますが、その代わりに3年早く返し終わります。

注意したいのは、期間を短くすると毎月の返済額が固定的に増えることです。後から家計が苦しくなっても、契約上の返済額を下げられるとは限りません。期間を今のままにして、浮いた月4,578円を貯めておき、余裕があるときに繰上返済する方法なら、返済額の増加を避けながら完済を早めることもできます。どちらが合うかは、収入の見通しと手元資金の考え方によります。繰上返済の効果は期間短縮型の計算で確かめられます。

期間は同じにして、浮いた分を繰り上げたら

期間を25年のまま借り換え、今と同じ79,051円を毎月払い続けた場合を理論上で計算すると、年0.9%なら281回(23年5か月)で返し終わり、諸費用55万円を含めた総額は22,736,024円でした。今のローンを続けた場合の23,715,123円より979,099円少なくなります。

実際の契約では、毎月の返済額を自由に増やせるとは限らないため、この数字は「毎月の差額4,578円をこまめに繰上返済に回し続けた場合」に近い目安です。22年に短くする借り換え(総額1,112,523円減)より効果は少し小さいものの、毎月の契約上の返済額は74,473円に下がるので、家計が苦しい月には繰上返済をやめるという柔軟さがあります。繰上返済の回数を増やす場合は、1回ごとの手数料も差し引いて考えてください。

期間を延ばす借り換えは別の判断

反対に、借り換えと同時に期間を延ばせば、毎月の返済額はさらに下がります。ただしその分の利息が増えるため、総額の減少は小さくなるか、増えることもあります。全国銀行協会のFP回答では、借り換えで返済期間を延長できればさらに支払額を下げられるものの、一部の金融機関を除いて延長はできないと説明されています。

期間を延ばす目的が月々の負担の軽減なら、それは金利を下げることとは別の判断として、総額と完済時期の変化を確認したうえで考える必要があります。計算例は返済期間の延長にまとめています。

期間の選び方に制約はあるか

借り換え後に選べる期間には、金融機関ごとの上限があります。【フラット35】借換融資のご利用条件では、借入期間の上限は「80歳−申込時の年齢(1年未満切上げ)」「40年−住宅取得時に借りたローンの経過期間(1年未満切上げ)」「35年」のうち最も短い年数とされています(長期優良住宅などは一部50年)。また、20年以下の借入期間を選んだ場合、原則として返済途中で21年以上に変更できないとされています。

ほかの金融機関でも、完済時の年齢などによって選べる期間が決まっていることがあります。見積りを取るときは、希望する期間で借りられるかを最初に確認しておきましょう。審査で見られる点は借り換えの条件と審査で整理しています。

比べるときの順番

  1. まず、今と同じ残り期間で、金利と諸費用だけを変えて比べる(借り換えそのものの効果)。
  2. 次に、期間を短くした場合・延ばした場合を、それぞれ別の比較として計算する。
  3. 毎月の返済額が家計の予算に収まるか、完済時の年齢が無理のない範囲かを確認する。
  4. 期間を変えずに浮いた分を繰上返済に回す方法とも比べる。

この順番で比べると、金利・期間・費用のどれが結果を動かしているのかを取り違えずに済みます。

この記事の例でいえば、手順1の結果(25年のまま、総額823,529円減)が借り換えそのものの効果です。22年・20年・18年の結果との差額は、期間を短くしたことによる効果で、金利を下げなくても繰上返済などで得られる種類の効果です。借り換え先を比べるときは、手順1の数字どうしを比べるのが公平です。

期間を変えた比較をツールで行う

借り換えシミュレーションで、現在の残高・残り期間・金利、借り換え先の金利、諸費用を入力し、「借り換え後の期間」だけを何通りか変えて結果を比べてください。月々の差と総額の差が別々に表示されるので、表と同じ比較ができます。残高1,000万円・3,000万円の場合は残高1,000万円の借り換え・残高3,000万円の借り換えで別の角度から計算しています。

参照した情報

本記事は一般的な仕組みと計算の読み方を説明します。契約の条件は金融機関の書類で確認してください。