借入額の目安

年収600万円の住宅ローン:金利が上がっても返せる借入額を試算

年収600万円・返済負担率25%(月125,000円)で借りた後に金利が1〜2ポイント上がると、返済額と負担率はどう変わるか。上昇後の金利でも予算に収まる借入額の逆算方法も紹介します。

この記事のポイント

  • 年収600万円・月125,000円・金利0.8%・35年なら、元金の目安は45,777,327円です。
  • 同じ元金で金利が2.8%になると月171,105円となり、年収に対する割合は34.2%まで上がります。
  • 1.8%で逆算した元金38,929,728円を0.8%で借りると、月18,698円の余白が残ります。
  • 住宅金融支援機構の調査では、金利リスクの理解に不安などがあると答えた人が合計52.0%でした。

年収600万円・月125,000円で金利0.8%なら約4,578万円、2.8%になると月171,105円

年収600万円の25%は年間150万円、月々125,000円です。計算例として金利0.8%・35年(420回)の元利均等返済に当てはめると、数式上の元金は45,777,327円です。

この元金を借りたまま、金利が2ポイント高い2.8%で計算すると、月々の返済額は171,105円になり、年収に対する割合は34.2%まで上がります。借りた時点では25%でも、金利が変われば負担率も変わるということです。

このページの金利はすべて説明用の仮定で、現在の金利や将来の予測ではありません。年収600万円という条件で、借入額を決める前に「金利が上がった場合」を確かめる手順を示します。

金利が0.5ポイントずつ上がると、返済額と負担率はどう変わる?

元金45,777,327円・35年・元利均等(各金利が最初から最後まで続くと仮定)
金利(仮定)月々の返済額年収600万円に対する割合利息の合計
0.8%125,000円25.0%6,722,421円
1.3%135,722円27.1%11,225,441円
1.8%146,988円29.4%15,956,779円
2.3%158,786円31.8%20,912,354円
2.8%171,105円34.2%26,086,103円

0.5ポイント上がるごとに、月々は約1万1千〜1万2千円ずつ増えます。2.8%の利息の合計は0.8%の約3.9倍です。この表は「最初からその金利が続く」と仮定した比較で、変動金利の実際の見直し時期や、契約によっては設けられている返済額の見直しルールは反映していません。

元金45,777,327円・35年の毎月の返済額(金利別)
  1. 金利0.8%125,000円
  2. 金利1.3%135,722円
  3. 金利1.8%146,988円
  4. 金利2.3%158,786円
  5. 金利2.8%171,105円

元利均等・毎月返済で本サイトの計算式により算出(金利は計算例で、市場金利や予測ではありません)。

グラフの数値を表で見る
元金45,777,327円・35年の毎月の返済額(金利別)
条件毎月の返済額総返済額利息の合計
金利0.8%125,000円52,499,748円6,722,421円
金利1.3%135,722円57,002,768円11,225,441円
金利1.8%146,988円61,734,106円15,956,779円
金利2.3%158,786円66,689,681円20,912,354円
金利2.8%171,105円71,863,430円26,086,103円

10年後に金利が上がった場合の返済額

実際には、借入れからしばらくたってから金利が変わることもあります。金利0.8%で10年間返済すると、残高は33,977,687円です。残り25年(300回)を1.8%で返すと月140,731円(年収の28.1%)、2.8%なら月157,614円(同31.5%)になります。

最初から高い金利が続く場合より増え方は小さくなりますが、それでも月1万5千円〜3万3千円ほど増える計算です。残高と残り期間を入れて、上がった金利での返済額を計算するのが金利上昇シミュレーションです。返済予定表の残高を使えば、自分の契約の途中時点でも同じ比較ができます。

変動金利の契約には、返済額を5年ごとにしか見直さない、見直し後の返済額を前回の125%までにするといった取扱いがある場合と、ない場合があります。全国銀行協会の解説では、返済額が利息を下回ると未払利息が生じることも説明されています。自分の契約の見直し方は返済額の見直しルールの読み方を参考に、契約書で確認してください。

上がった金利で逆算すると、借入額の目安はいくらになる?

金利が上がっても月125,000円に収めたいなら、上がった後の金利で借入額を逆算する方法があります。35年・月125,000円で、金利1.8%なら元金38,929,728円、2.8%なら33,442,511円です。

年収600万円・月125,000円・35年で逆算した元金と、その元金を0.8%で返した場合
逆算に使う金利(仮定)元金の目安0.8%で返した場合の月額予算との差
0.8%45,777,327円125,000円0円
1.8%38,929,728円106,302円18,698円
2.8%33,442,511円91,319円33,681円

1.8%で逆算した元金を0.8%で借りられた場合、月々の返済額は106,302円で、予算との差18,698円が金利上昇に備えた余白になります。その代わり、借入額は約685万円小さくなり、頭金を増やすか、物件価格を下げる必要が出てきます。どの金利で逆算するかに正解はなく、家計がどこまで耐えられるかで決めることになります。

月125,000円・35年で返せる元金(逆算に使う金利別)
  1. 金利0.8%4,578万円
  2. 金利1.8%3,893万円
  3. 金利2.8%3,344万円

元利均等・毎月返済で本サイトの計算式により算出(金利は計算例で、市場金利や予測ではありません)。

グラフの数値を表で見る
月125,000円・35年で返せる元金(逆算に使う金利別)
金利元金の目安総返済額利息の合計
金利0.8%45,777,327円52,499,748円6,722,421円
金利1.8%38,929,728円52,499,715円13,569,987円
金利2.8%33,442,511円52,499,649円19,057,138円

金利上昇の影響を大きく受けやすいのはどんな借り方?

全国銀行協会のFPの回答では、資金に余裕がない、借入期間が長い、借入額が大きいといった場合に、変動金利の金利上昇リスクがより大きくなるとしています。反対に、資金に余裕がある、借入期間が短い、借入額が小さい場合は、変動金利の低さのメリットを受けやすいという整理です。

住宅金融支援機構の住宅ローン利用者調査(2026年1月調査)では、金利リスク(金利が上がった場合に返済額がどれくらい増えるか)について「理解しているか少し不安」「よく理解していない」「全く理解していない」と答えた人が合計52.0%でした。上の表のように、自分の借入額で具体的な金額を出しておくことが、理解の第一歩になります。

固定金利と比べる場合の考え方

金利が上がる可能性を避けたい場合は、返済額が変わらない固定金利と比べる方法もあります。固定金利は、金利が変わらない代わりに、借入れ時点の金利が変動金利と同じとは限りません。どちらの総額が少なく済むかは将来の金利次第で、事前にはわかりません。

変動金利と固定金利の比較では、変動金利が一定の間隔で上がるシナリオを置いて、固定金利と総支払額を比べられます。仕組みの違いは変動金利と固定金利の比べ方で解説しています。

予算との差を貯めておくと、10年でいくらになる?

1.8%で逆算した38,929,728円を0.8%で借りられた場合、予算125,000円との差は月18,698円です。この差を10年間(120回)貯めると、利息を考えない単純計算で2,243,760円になります。金利が上がって返済額が増えたときの穴埋めに使うことも、繰上返済に回して残高を減らすこともできるお金です。

反対に、0.8%で上限まで45,777,327円を借りた場合は、借入れ時点の余白はありません。10年後に1.8%へ上がると月々は15,731円増えるため、その分は生活費や貯蓄から出すことになります。借入額を少し抑えて余白を貯めるか、上限まで借りて上昇時は家計で吸収するか。どちらを選ぶにしても、金利が上がった場合の月額を先に知っておくことが、慌てないための準備になります。

年収600万円で、上がった金利も入れて計算する

返済予算から元金を計算するツールに月々の返済予算125,000円、返済期間35年、基準の金利と「比べたい金利」を入れると、二つの金利での元金の目安と差額が表示されます。比べたい金利に1〜2ポイント高い数字を入れると、上のような逆算ができます。

借入額の候補が決まったら、金利上昇シミュレーションに元金・期間・金利を入れ、上がった場合の月々の増加額を確認してください。どちらも審査や借入可能額を判定するものではありません。

参照した情報

本記事は一般的な仕組みと計算の読み方を説明します。契約の条件は金融機関の書類で確認してください。