計算方法

ボーナス返済は使う?毎月返済だけの場合と返済額・利息を比較

3,000万円・35年・金利1.5%で、ボーナス返済の割合を0%・20%・40%にした場合の毎月の返済額、ボーナス月の返済額、利息の合計を計算。ボーナスが減ったときの備え方も整理します。

この記事のポイント

  • 3,000万円・1.5%・35年でボーナス返済を40%にすると、毎月は91,856円から55,114円に下がります。
  • ボーナス返済は返す時期を寄せる方法で、40%の例では利息の合計が36,537円増えます。
  • 【フラット35】のボーナス払いは借入額の40%以内で、6か月ごとに返済します。
  • ボーナス1回分を6で割って積み立てると、毎月の負担は毎月返済だけの場合とほぼ同じになります。

ボーナス返済40%なら毎月は約3.7万円軽くなるが、年間の返済額と利息はほぼ同じか少し多い

3,000万円を計算例として金利1.5%・35年で借りる場合、毎月返済だけなら月91,856円です。借入額の40%(1,200万円)をボーナス返済に回すと、毎月の返済は55,114円に下がり、年2回のボーナス月にそれぞれ220,976円を返す計算になります。

3,000万円・金利1.5%(仮定)・35年
ボーナス返済の割合毎月の返済額ボーナス月の加算額(年2回)年間の返済額利息の合計
0%91,856円0円1,102,272円8,578,882円
20%(600万円)73,485円110,488円1,102,796円8,597,119円
40%(1,200万円)55,114円220,976円1,103,320円8,615,419円

ボーナス返済は、毎月の負担を軽くする代わりにボーナス月に返済をまとめる方法で、返済の総額が減るわけではありません。この例では、ボーナス返済を増やすほど利息の合計はわずかに増えています。

ボーナス返済の仕組みと、使える割合の上限

全国銀行協会の解説によると、住宅ローンの返済は基本的に毎月払いで、それに加えて年2回のボーナス時にも返済する「毎月・ボーナス併用払い」を選べます。ボーナス併用時には、年間の返済金額のうち最大で4〜5割までを年2回のボーナスに割り振ることができるとされています。

【フラット35】では、6か月ごとのボーナス払い(借入額の40%以内、1万円単位)を併用できるとされています。上の例の40%は、この上限に合わせた計算例です。ほかの金融機関の上限や計算方法は商品によって異なります。

全国銀行協会の返済シミュレーションも、入力したボーナス払いの金額を年2回返済すると想定して計算しており、実際の返済額は借入れの時期(ボーナス月までの月数など)や銀行によって異なると説明しています。

このページのボーナス返済の計算方法

本サイトの計算ツールはボーナス返済を扱わないため、このページでは次の方法で別に計算しています。借入額を「毎月返済分」と「ボーナス返済分」に分け、毎月返済分は420回の元利均等返済、ボーナス返済分は年2回・70回の元利均等返済として計算します。ボーナス返済分の利率は年利の半分(1.5%÷2=0.75%)を半年ごとに適用し、返済額は1円単位で切り上げ、半年分の利息は1円未満を切り捨てています。

実際の住宅ローンでは、借入れから最初のボーナス月までの期間に応じて初回の金額が調整されるなど、計算が異なる場合があります。正確な金額は金融機関の試算や返済予定表で確認してください。

毎月返済分の毎月の返済額(1.5%・420回)
  1. ボーナス返済0%(3,000万円)91,856円
  2. ボーナス返済20%(2,400万円)73,485円
  3. ボーナス返済40%(1,800万円)55,114円

毎月返済分だけの計算で、ボーナス月の加算額(年2回)は含みません。
元利均等・毎月返済で本サイトの計算式により算出(金利は計算例で、市場金利や予測ではありません)。

グラフの数値を表で見る
毎月返済分の毎月の返済額(1.5%・420回)
条件毎月の返済額総返済額利息の合計
ボーナス返済0%(3,000万円)91,856円38,578,882円8,578,882円
ボーナス返済20%(2,400万円)73,485円30,863,021円6,863,021円
ボーナス返済40%(1,800万円)55,114円23,147,170円5,147,170円

なぜボーナス返済を増やすと、利息が少し増えるのか

ボーナス返済分は半年に1回しか返さないため、毎月少しずつ返す場合に比べて、元金が残っている期間が長くなります。残高が長く残るほど利息がかかるので、同じ金利でもボーナス返済の割合を増やすと利息の合計がわずかに増えます。

この例では、ボーナス返済0%と比べて、20%で18,237円、40%で36,537円利息が増えます。年間の返済額も、0%の1,102,272円に対して40%では1,103,320円と、1,048円多くなります。金額としては大きくありませんが、ボーナス返済は「総額を減らす方法」ではなく「返す時期を寄せる方法」だと理解しておくと、判断を誤りにくくなります。

ボーナスが減ったときに備える:1回分を6で割って積み立てる

ボーナス返済の一番の注意点は、ボーナスが減ったり出なかったりしても、返済額は変わらないことです。40%の例では、半年ごとに220,976円を用意する必要があります。

備え方の一つは、ボーナス返済1回分を6か月で割った額を毎月積み立てておく方法です。この例では月36,830円で、毎月の返済55,114円と合わせると91,944円になり、毎月返済だけの場合の91,856円とほぼ同じです。毎月この金額を確保できるなら、ボーナス返済にしなくても毎月返済だけで返せることになります。20%の例でも、ボーナス返済1回分110,488円の6分の1は月18,415円で、毎月の返済73,485円と合わせると91,900円です。

反対に、毎月の積立てが難しいからボーナス返済を使うという場合は、ボーナスが減ったときの代わりの原資を考えておく必要があります。【フラット35】では、返済に困った場合の返済方法の変更手続きが案内されており、具体的な相談や手続きは返済中の金融機関に問い合わせるよう示されています。

ボーナス返済を考えるときのチェックポイント

ボーナス返済を使うかどうかは、収入の形と支出の時期で判断が分かれます。次の点を確認してから割合を決めましょう。

  • ボーナスの額は毎年安定しているか、業績などで大きく変わるか
  • ボーナス月に、固定資産税や保険料など別の大きな支払いが重なっていないか
  • 転職や働き方の変更で、ボーナスがなくなる可能性はないか
  • ペアローンや収入合算で、どちらのボーナスを返済に充てるのか

返済負担率を計算するときは、ボーナス返済分も年間の返済額に含めます。毎月の返済額だけで割合を出すと、実際より低く見えることがあるため注意しましょう。計算の方法は返済負担率の計算方法で説明しています。

共働きでペアローンを組む場合、【フラット35】では一方の借入れだけボーナス払いを併用し、もう一方は併用しないといった違う返済方法も選べるとされています。ボーナスが安定している人の借入れにだけボーナス返済を使うなど、2人の収入の形に合わせて設定できるかを確認しておくとよいでしょう。

ボーナス返済なしの金額を基準に考える

まず毎月返済だけの場合の返済額を出し、それを毎月の手取りで払えるかを確かめます。払えない場合にボーナス返済を検討すると、ボーナスへの依存度を自覚したうえで割合を決められます。月々の金額を手取りと比べる方法は手取りの何割を返済に回せるかで解説しています。

ボーナス月の支払いが重なる家計では、ボーナス返済の割合を小さくするか、使わない選択肢も含めて比べましょう。どの割合が合うかは、収入の安定性と家計の支出の時期によって違います。

毎月返済だけの返済額を計算する

金利上昇シミュレーションに借入額・返済期間・金利を入れると、ボーナス返済なしの毎月の返済額と利息の合計が出ます。毎月返済分だけの金額を確かめたい場合は、借入額からボーナス返済分を引いた額を入れて計算してください(ボーナス返済分の金額は計算されません)。

月々の予算から借入額の目安を出すなら、返済予算から元金を計算するツールが使えます。いずれも元利均等・毎月返済のモデルです。

参照した情報

本記事は一般的な仕組みと計算の読み方を説明します。契約の条件は金融機関の書類で確認してください。